またいつか君と、笑顔で会える日まで。
周りの目に怯え、アンタはダメな人間だと烙印をおされているような気分になる。
自己肯定感は消え失せ、劣等感ばかりが募っていく。
私自身が中学生の時に味わったから知っている。
周りから波が引くように人がいなくなることは、他のどんな出来事よりも恐ろしいのだ。
「なんか言いたいことあるんじゃないの?」
リリカちゃんの言葉にすがるような目を向けると、彼女は私の気持ちを察したように優しく微笑んだ。
『言いたいことは頭で考えてるだけじゃ相手に1ミリも伝わらないんだよ。言わなきゃ分かんないよ。分かってあげられないよ』
昨日、リリカちゃんに言われた。
そうだよね。分かんないよね。言わないと伝わらないよね。
「大丈夫だよ。あたしがちゃんと萌奈のこと受け止めてあげるから」
「リリカちゃん……」
「萌奈のことだしどうせあれ深読みして考えてんでしょ?そんなの考えなくていいって。自分の気持ちに正直になりなよ」
「……じゃない」
「うん」
「――無理じゃないよ。私、放課後暇だよ……!リリカちゃんと……買い物に行きたい」
途切れ途切れながら必死になって言葉を紡ぐとリリカちゃんはにっこりと満足げに微笑んだ。