またいつか君と、笑顔で会える日まで。
でも、リリカちゃんは笑った。

「ありがとう」って笑った顔のリリカちゃんの目が少し潤んでいたような気がしたけど、それはきっと気のせいだろう。

「さてと、そろそろ帰ろうか?」

コーヒーショップを出てテナントショップを回り終えると、リリカちゃんが言った。

「そうだね」

もう19時近い。私が頷いたそのときだった。

「え、萌奈?」

前から歩いてきた3人組に声をかけられた。

「あ……」

彼女たちに気付いた途端、心臓がドクンっと不快な音を立てた。

夏祭りの記憶が一瞬にしてフラッシュバックする。

『ちょっ、マジで来たんだけど!!』

『ウケる!!超張り切ってるし!!』

私をあざらうような甲高い声。

『うちらがアンタと一緒に祭りに行くわけないじゃん。バーカ』

肩を押されて倒れた私に容赦なく浴びせられる心無い言葉。

足元に転がった髪飾り。

あたしをイジメぬいた3人。
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