またいつか君と、笑顔で会える日まで。
――やめて。
「だよねぇ。萌奈みたいに地味な奴と友達とかありえないよねぇ」
――お願い、やめて。
「ねぇ、知ってるの?この子の中学時代。あたし達が教えてあげようか?萌奈の過去」
――やめてよ。お願いだからやめて!!
心の中で叫ぶのに、声には出せない。
口の中がカラカラに乾いて、背中に冷や汗までかいてしまった。
もう終わりだ。すべて終わり。3人は私のすべてをリリカちゃんに打ち明けるだろう。
私はきっとリリカちゃんに幻滅されてしまう。
目頭が熱くなる。
リリカちゃんとお揃いにした猫のキーホルダーが悲し気に揺れている。
「この子、中学の時イジメられてたんだよ。うちら、さんざんこの子で遊んだよねぇ」
「そうそう。でもさ、自殺未遂して救急車で運ばれたのにはビックリじゃなかった?」
「確かに!卒業式まで登校拒否してたのに、よく青光入れたよね。あの時死ななくてよかったね?意外に元気そうだしさ」
3人は口々に容赦のない言葉を私に浴びせる。
私は顔をあげることも、リリカちゃんに視線を向けることもできずただ零れ落ちそうになってしまった涙を必死に堪えることしかできなかった。
リリカちゃんは3人の話を黙って聞いていた。