またいつか君と、笑顔で会える日まで。
いつもだったら「マジで~?」と会話に入っていき笑い飛ばすはずの彼女が何も言わない。
それほどのことだったんだろう。
絶望が波のように訪れる。天国から地獄とはこのことだろうか。
私はまた一人になってしまう。また……ひとりに……。
「で、結局アンタたちは何を言いたいわけ?」
ずっと黙っていたリリカちゃんが口を開いた。
その声には明らかな怒りが滲んでいた。
「え、何って……あなたに教えてあげようと思ったんだけど」
「何を?」
「萌奈の中学時代のこと。一緒にいるの嫌になったでしょ?もっと違う子と友達になったほうがいいんじゃない?」
「嫌になる?意味が分からないんだけど。ちょっと我慢して話聞いてたけど、アンタ達萌奈の友達じゃないよね?友達じゃないんだから、いちいち気安く萌奈に話しかけてこないでくれる?」
「……は?」
リリカちゃんの言葉に3人の顔色が変わる。
「イジメられてたとか、そういうことを笑いながら軽々しく話すアンタたちの方がありえないから。高校生にもなって中学時代の武勇伝語っちゃうとかバカなの?頭悪すぎ。よかったねぇ、萌奈。こんな子らと離れることができて」
「ハァ?アンタ、さっきから何なの!?」
3人の中の一人がリリカちゃんの肩を右手で押した。
でも、リリカちゃんは微動だにしなかった。