こんなにも愛しているのに〜すれ違う夫婦〜
私と樹
私と樹は
樹が大学院卒業
私が大学を同時期に卒業し
2年後に
結婚して
私が税理士資格を取るまでは
子供を作る予定はなかった。
けど
妊娠してしまった。
驚いたけど
2人で喜んだ。
出産前に最後の試験があるはずだったので
私は妊娠の喜びと少しの不快さにもめげずに
勉強を続けた。
樹の母
姑は
「まぁ、税理士の資格を取るっていうお嫁さんを
貰ったかと思ったら、お腹が大きくなっちゃって、
全然計画性がない夫婦で。しかも税理士になったら
お仕事があるのに子育てはどうすんだか。
面倒を見て下さいって言っても知りませんよ。」
と
滔滔とお小言を樹がいないところで頂戴した。
義母は樹と結婚して欲しかったお気に入りの女性が
いたらしく、何かにつけて私にダメ出しを出してくる人で
私も義母の対応には苦慮していた。
ましろを出産後は
私の両親が親身になって手助けをしてくれ
樹も私も感謝しかなかった。
そう
あの頃は樹の仕事が忙しくってワンオペも覚悟していたのだが
自分達の時間をやりくりして
お互いに助け合って
家族の生活を作り上げて行っていた。
義母はましろを私の実家に奪られたといつも不満げだったが
そんな義母に負けて幼いましろを預けたら
風邪を引かせたり
食べ過ぎで消化不良を起こさせたりと
最終的に樹が
ましろを預けることはしないと言って
義母を怒らせることになった。
まぁ
義母の親戚友人の中での私の悪口は酷いものだったらしい。
想定内だが。
ましろが保育園の年長さんになる頃
義母からの二人目攻撃
「男の子を産め」攻撃が
激しくなった頃
私は二人目をなかなか妊娠する事ができずに
少し悩んでいた。
でも
できないならできないなりに
ましろをちゃんと育てようと思っていたのだが
樹も二人目が欲しいと
時折口にするようになった。
「いつか来てくれるさ、俺たちのところに。」
という樹だったけど
義母の猛攻撃と
珍しい樹の願望に
悩み抜いた私は
不妊外来の戸を叩いた。
それでも
中々妊娠には至らずに
あとは
体外受精しかないかなと
追い詰められた行った中
ストレスで体調も崩しがちになった。
その頃樹は
大学院終了後理恵の元彼氏だった林田くんと
起業し、
それを軌道に乗せて充実した毎日を送っていたのだが
林田くんが家業を継ぐために
会社を離れなければならず
樹は立ち上げた会社を存続させる方向で考えていた。
しかし
立ち上げた会社は
元々の設立運営資金を実家から融資してもらっていたのと
会社の中核を
お父様子飼いのベテランを入れてもらっていたため
その会社を
親会社に吸収させられることになった。
樹としては
二人で仕事を立ち上げて
軌道に乗せて
大きくして行ったので
かなり
失望をし転職を考えていた。
私も
樹の転職に後押しをした。
「幸い私も働いているから、樹は自分が納得できる仕事を探して。
自分で起業をしてもいいじゃない。
このマンションだって、売って資金にしてもいいし。」
「いや、茉里たちを不安にさせられない。
2、3、先輩やら大学の恩師のツテで
声をかけてもらっているから、詳しく話を聞きに行こうと思っている。
茉里は何も心配しなくていいから。
二人目が生まれるかもしれないのに、
俺が無職ってわけにもいかないだろう。」
樹は二人目を待っている。
樹の転職より、そのことが私に重くのしかかってきた。
樹が大学院卒業
私が大学を同時期に卒業し
2年後に
結婚して
私が税理士資格を取るまでは
子供を作る予定はなかった。
けど
妊娠してしまった。
驚いたけど
2人で喜んだ。
出産前に最後の試験があるはずだったので
私は妊娠の喜びと少しの不快さにもめげずに
勉強を続けた。
樹の母
姑は
「まぁ、税理士の資格を取るっていうお嫁さんを
貰ったかと思ったら、お腹が大きくなっちゃって、
全然計画性がない夫婦で。しかも税理士になったら
お仕事があるのに子育てはどうすんだか。
面倒を見て下さいって言っても知りませんよ。」
と
滔滔とお小言を樹がいないところで頂戴した。
義母は樹と結婚して欲しかったお気に入りの女性が
いたらしく、何かにつけて私にダメ出しを出してくる人で
私も義母の対応には苦慮していた。
ましろを出産後は
私の両親が親身になって手助けをしてくれ
樹も私も感謝しかなかった。
そう
あの頃は樹の仕事が忙しくってワンオペも覚悟していたのだが
自分達の時間をやりくりして
お互いに助け合って
家族の生活を作り上げて行っていた。
義母はましろを私の実家に奪られたといつも不満げだったが
そんな義母に負けて幼いましろを預けたら
風邪を引かせたり
食べ過ぎで消化不良を起こさせたりと
最終的に樹が
ましろを預けることはしないと言って
義母を怒らせることになった。
まぁ
義母の親戚友人の中での私の悪口は酷いものだったらしい。
想定内だが。
ましろが保育園の年長さんになる頃
義母からの二人目攻撃
「男の子を産め」攻撃が
激しくなった頃
私は二人目をなかなか妊娠する事ができずに
少し悩んでいた。
でも
できないならできないなりに
ましろをちゃんと育てようと思っていたのだが
樹も二人目が欲しいと
時折口にするようになった。
「いつか来てくれるさ、俺たちのところに。」
という樹だったけど
義母の猛攻撃と
珍しい樹の願望に
悩み抜いた私は
不妊外来の戸を叩いた。
それでも
中々妊娠には至らずに
あとは
体外受精しかないかなと
追い詰められた行った中
ストレスで体調も崩しがちになった。
その頃樹は
大学院終了後理恵の元彼氏だった林田くんと
起業し、
それを軌道に乗せて充実した毎日を送っていたのだが
林田くんが家業を継ぐために
会社を離れなければならず
樹は立ち上げた会社を存続させる方向で考えていた。
しかし
立ち上げた会社は
元々の設立運営資金を実家から融資してもらっていたのと
会社の中核を
お父様子飼いのベテランを入れてもらっていたため
その会社を
親会社に吸収させられることになった。
樹としては
二人で仕事を立ち上げて
軌道に乗せて
大きくして行ったので
かなり
失望をし転職を考えていた。
私も
樹の転職に後押しをした。
「幸い私も働いているから、樹は自分が納得できる仕事を探して。
自分で起業をしてもいいじゃない。
このマンションだって、売って資金にしてもいいし。」
「いや、茉里たちを不安にさせられない。
2、3、先輩やら大学の恩師のツテで
声をかけてもらっているから、詳しく話を聞きに行こうと思っている。
茉里は何も心配しなくていいから。
二人目が生まれるかもしれないのに、
俺が無職ってわけにもいかないだろう。」
樹は二人目を待っている。
樹の転職より、そのことが私に重くのしかかってきた。