こんなにも愛しているのに〜すれ違う夫婦〜
「私が許せないのは、あなたが廉よりあの人を選んだと言うこと。
あの人のところに逃げた、、、ということ。
もう一緒にいられない。
ほんの少し残っていた、あなたへの愛情ももう何もなくなってしまったわ。
長い間一緒にいて、あなたは私の何を見ていたのかしら?
廉をちゃんと産んであげられなかった
私の後悔が、あなたを辛い思いへと掻き立てたのかしら。
それって、私と一緒にいなければもう味合うこともないでしょう。

離婚して。

ましろもあのままではあなたと一緒に暮らせないと思うわ。
あの子を立ち直れないくらいに壊せない。
私は、あの子を守らないといけない。
ましろには本当に可哀想なことをした。
それは、あなたもよくわかっているわよね。」

「嫌だ。
離婚したくない。こんなに酷い男だけど、本当に茉里のことを愛している。
深野と間違いを犯したことが現実じゃなかったらいい、
あんなのは事故に遭ったことと一緒だと、、、言い聞かせてきた。
きちんと、あの時に赦しを請えばよかったのに。
茉里から離婚を切り出されるのが、怖かった。深野には偉そうに言ったのにな。。。」

深野とのあの日から
俺たち、、、いや俺が茉里との仲を少しずつ狂わせて行った。
茉里を失いたくなかったから
今から思えば
それが
茉里を辛い目に合わせたいた。

俺は
ここで茉里に捨てられるのかもしれない。。。
嫌だ。
それは嫌だ。

どうしたら
俺の気持ちをわかってもらえる?
もう一度
俺と夫婦で
家族でいてくれる?
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