薔薇の嵐が到来する頃 吹き抜ける物語 ~柚実17歳~
「はい。一年です。右京でいいですよ。みょーじ長くて言いにくいだろうから」
彼は座っていても背が高いのが解る。
純の肩より高い位置に彼の肩がある。
まあ、純が猫背だという理由もあるだろうけれど。
右京くんは髪の毛をワックスでつんつんとたてていて、鋭い目つきをしていた。
だけどどこか砕けた印象を受けて、まるで前の純のバンドメンバーの瞬と圭吾先輩をミックスさせたようなひとだと思った。
「右京とは、妙に気が合って」
「だって、純さんってTRUTHのボーカリストじゃないですか! 俺まじ憧れてて、対バンのライブもよく行ってたし、オリジナルの曲もイかしてるし。解散ラストライブでオリジナルはインストしか聴けなかったのがこころ残りなくらいで。でもインストもイかしてるし。だから俺、この高校来たんです。偏差値高いけどまじ勉強頑張って」
ぺらぺらと彼は熱情を語ってくれる。
「オリジナル曲の歌詞は、柚実が書いてくれてた」
彼は座っていても背が高いのが解る。
純の肩より高い位置に彼の肩がある。
まあ、純が猫背だという理由もあるだろうけれど。
右京くんは髪の毛をワックスでつんつんとたてていて、鋭い目つきをしていた。
だけどどこか砕けた印象を受けて、まるで前の純のバンドメンバーの瞬と圭吾先輩をミックスさせたようなひとだと思った。
「右京とは、妙に気が合って」
「だって、純さんってTRUTHのボーカリストじゃないですか! 俺まじ憧れてて、対バンのライブもよく行ってたし、オリジナルの曲もイかしてるし。解散ラストライブでオリジナルはインストしか聴けなかったのがこころ残りなくらいで。でもインストもイかしてるし。だから俺、この高校来たんです。偏差値高いけどまじ勉強頑張って」
ぺらぺらと彼は熱情を語ってくれる。
「オリジナル曲の歌詞は、柚実が書いてくれてた」