薔薇の嵐が到来する頃 吹き抜ける物語 ~柚実17歳~
「そんなこんなで、今、右京とデュオ組んでる。TRUTH知っててくれたお陰で、指コピも完璧だし」
「デュオ! へええ」
純は瞬と圭吾先輩の三人じゃなきゃうまくやっていく自信がない、と一時期すごく落ち込んでいた。
そしてしばらく歌うのを止めていた。
それが右京くんの登場によって、澤石純、再始動だ。
「軽音の練習場所だと煩いし。まずは柚実にふたりで弾いてるとこ、聴かせたくて」
ぽろろん、とアコギを鳴らして、純は言う。
「聴かせてよ」
「うん」
「やりますかっ」
ぱん、と右京くんが手を打ち、そしてさする。
こん、こん、こん、と純がギターの腹を叩く。
「デュオ! へええ」
純は瞬と圭吾先輩の三人じゃなきゃうまくやっていく自信がない、と一時期すごく落ち込んでいた。
そしてしばらく歌うのを止めていた。
それが右京くんの登場によって、澤石純、再始動だ。
「軽音の練習場所だと煩いし。まずは柚実にふたりで弾いてるとこ、聴かせたくて」
ぽろろん、とアコギを鳴らして、純は言う。
「聴かせてよ」
「うん」
「やりますかっ」
ぱん、と右京くんが手を打ち、そしてさする。
こん、こん、こん、と純がギターの腹を叩く。