薔薇の嵐が到来する頃 吹き抜ける物語 ~柚実17歳~
なっちゃんは剣道部のコーチと不倫をしていた過去がある。
「まあまあ、なっちゃんはどうするの、進路」
私はふたりをなだめ、話題を戻す。
「地元の短大行くよ。保育士になりたいんだ」
ランチボックスの蓋をぱかん、と開けて“お、たこさんウインナー入ってる”と呟くなっちゃん。
「そんな夢あったんだ。ピアノ弾けるの」
「弾けるよ~。習ってるから。3歳の頃から」
たこさんウインナーにまず食らいつく彼女。
「剣道もできて、ピアノもできてすごいね」
私の今日のランチはサンドイッチだ。バター配合のマーガリンをたっぷり塗ってきた。
ハムサンドに私は齧りついて言った。
「今度はピアノの先生と不倫ですか~」
弓香はそう言ってずるずるとうどんを啜る。
「失礼な。ピアノはおばあちゃん先生だよ。ちょっと弓香、カレーの汁飛ばさないでよ」
ぱっぱっとテーブルに張り付いたカレー汁を払うなっちゃん。
「柚実は? どうするの」
「純くんはどうなの?」
「まあまあ、なっちゃんはどうするの、進路」
私はふたりをなだめ、話題を戻す。
「地元の短大行くよ。保育士になりたいんだ」
ランチボックスの蓋をぱかん、と開けて“お、たこさんウインナー入ってる”と呟くなっちゃん。
「そんな夢あったんだ。ピアノ弾けるの」
「弾けるよ~。習ってるから。3歳の頃から」
たこさんウインナーにまず食らいつく彼女。
「剣道もできて、ピアノもできてすごいね」
私の今日のランチはサンドイッチだ。バター配合のマーガリンをたっぷり塗ってきた。
ハムサンドに私は齧りついて言った。
「今度はピアノの先生と不倫ですか~」
弓香はそう言ってずるずるとうどんを啜る。
「失礼な。ピアノはおばあちゃん先生だよ。ちょっと弓香、カレーの汁飛ばさないでよ」
ぱっぱっとテーブルに張り付いたカレー汁を払うなっちゃん。
「柚実は? どうするの」
「純くんはどうなの?」