薔薇の嵐が到来する頃 吹き抜ける物語 ~柚実17歳~
 と、私は思いついてしまった。
「聞いてみたらいいじゃん。ストレートに」
「そうだよそうだよ」
「どうしよう。音大行く、なんて言い出したら。私音楽の才能ないよ~」
 あたまを抱える私に、なるほど、と二人は同時に首を縦に振る。
「あ~、もう結婚したら?」
「何言ってんの」
「いいじゃん。いつでも一緒にいられるじゃん。柚実家事得意でしょ。いい奥さんになると思うけどな」
 弓香の提案になっちゃんも同意する。
「まだ早いって」
「うちのママなんて、ハタチで私産んでるよ」
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