薔薇の嵐が到来する頃 吹き抜ける物語 ~柚実17歳~
「弓香のママ、若いもんね」
「じゃあ……今、三十七歳? くらい?」
「そう」
「若~い。うちは四十二歳かな。柚実のママはいくつ?」
私はがしがしとパンを食べながら考える。
「え、知らないや」
「知らないの?」
「たったひとりの家族なのに?」
「聞いたこともない。いくつで私を産んだとか、結婚してたとかしてなかったとか」
今まで避けてきた訳じゃない。ただ話題にならなかっただけ。
「色々聞いてみたら? 人生の先輩として」
「そうそう。色んな恋愛してきたんじゃない?」
「う~ん。そうだね。そのうち聞いてみる」
進路のことの相談も、まず純とより親としなきゃいけないしな、とぼんやりと考えていた。
「じゃあ……今、三十七歳? くらい?」
「そう」
「若~い。うちは四十二歳かな。柚実のママはいくつ?」
私はがしがしとパンを食べながら考える。
「え、知らないや」
「知らないの?」
「たったひとりの家族なのに?」
「聞いたこともない。いくつで私を産んだとか、結婚してたとかしてなかったとか」
今まで避けてきた訳じゃない。ただ話題にならなかっただけ。
「色々聞いてみたら? 人生の先輩として」
「そうそう。色んな恋愛してきたんじゃない?」
「う~ん。そうだね。そのうち聞いてみる」
進路のことの相談も、まず純とより親としなきゃいけないしな、とぼんやりと考えていた。