薔薇の嵐が到来する頃 吹き抜ける物語 ~柚実17歳~
そう言って彼は机にうつ伏す。
彼はまだ眠いみたいだ。
きっと遅くまで曲作りとか音楽聴いたりしてたのだろう。
彼は軽音楽部に所属していて、バンド活動なんかもしていた。
バンド仲間だった先輩方が卒業して、もうライブハウスで歌ったりしていない昨今だけど。
彼の血は間違いなく、音楽でできている。
今だってあたまのなかに子守唄が流れていることだろう。
「えー。今年、このクラスの担任になった高野篤です。1年間、よろしく。今年はきみたちも受験生だが――」
「せんせー。この間彼女とデートしてるとこ見たよ!」
元気な女子生徒が、先生の言葉を遮って発言する。
「まじでー」
「エロ教師―」
高野先生は一瞬身を後ろに引き、戸惑った様子を見せたけれど、すぐに教師の顔に戻る。
「はいはい。先生に向かってエロはないだろ。人生皆エロ。じゃないと人類の繁栄はない」
彼はまだ眠いみたいだ。
きっと遅くまで曲作りとか音楽聴いたりしてたのだろう。
彼は軽音楽部に所属していて、バンド活動なんかもしていた。
バンド仲間だった先輩方が卒業して、もうライブハウスで歌ったりしていない昨今だけど。
彼の血は間違いなく、音楽でできている。
今だってあたまのなかに子守唄が流れていることだろう。
「えー。今年、このクラスの担任になった高野篤です。1年間、よろしく。今年はきみたちも受験生だが――」
「せんせー。この間彼女とデートしてるとこ見たよ!」
元気な女子生徒が、先生の言葉を遮って発言する。
「まじでー」
「エロ教師―」
高野先生は一瞬身を後ろに引き、戸惑った様子を見せたけれど、すぐに教師の顔に戻る。
「はいはい。先生に向かってエロはないだろ。人生皆エロ。じゃないと人類の繁栄はない」