アスミルセカイ
廊下の隅に思わずしゃがみ込む。
「…え、今の何。何。何」
通りかかった朝陽は、未来の存在に気づくも素通りした。
「おはよーっ!朝陽が参上しましたぞ!」
「…お前、今何時だと思っている…」
「え、あ。ごめん」
「朝陽、今度という今度は…」
「そういやさっき廊下に未来いたけど、なんかあったの?」
「ああ、水筒届けに来てくれたんだ」
「ふーん」
朝陽はなぜか不満そうな顔で、体育館を出て行く。
「なんなんだ、あいつ」