ちょっと大人だからって、ずるい。
再会は突然に
その再会は突然に訪れた。
「あれ、みーくん…?」
放課後。
友達。
ファミレス。
テスト前。
そんな当たり前の日常の中に、ひょっこり現れた。
「え?も―、わかんないからって誤魔化して。正解は”公地公民”だよ。みーくんって…ちょっと惜しい気もするけどさ」
「違う違う、みーくんがいる」
「は?」
「みーくんだ!」
「…勉強しすぎてぶっ壊れちゃったかしら」
同い年だけどお姉ちゃんみたいな存在である大親友、朱莉が心配そうにこちらを見る。
そりゃそうだ。
目の前で一緒にテスト勉強してたやつが、いきなり”みーくん”と連呼しているのだ。