ちょっと大人だからって、ずるい。


「あ、おはようございます…えっと……」


「俺、楓葉。はるちんより年上で偉いけど、楓葉で良いよ〜」


こっちをちらりと見て、またスマホに目をやる楓葉。


ていうか、はるちんってなんだ。


いつの間にあだ名をつけられたのか…


「遥香ちゃん、こちらにどうぞ」


一方、唯さんはそんな楓葉を気にもせず、テキパキとダイニングテーブルにイチゴと生クリームがたっぷり乗ったチョコレートパンケーキと飲み物を並べくれていた。


「わあぁ…美味しそう…」


お店みたいにお洒落なお皿と綺麗なパンケーキ。


「いただきまー……」


早速椅子に座って、ナイフとフォークを持って、いただきます。


パンケーキにがっつこうとして、ふと思った。

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