ちょっと大人だからって、ずるい。
突然朱莉が立ち上がり、グイっと私の腕を引く。
「いってこーい!」
「わわっ、!」
その反動で私の体はビュンッと飛んだ。
ほんと、朱莉は何でそんなに馬鹿力なの。
人を飛ばすだなんて。
「美人怪力」
学校でそう呼ばれている理由がよく分かります。
かなりひどいあだ名だとは思いますが。
そんなことを考えながら
私の体は綺麗によろけ、気がづけば
「………」
「………」
みーくん御一行が座るテーブル席の横で、しりもちをついていた。