精霊たちのメサイア
17.何が起きたか分からない
17.何が起きたか分からない
魔物狩りが無事に終わり、みんなが煌びやかに着飾り直し夜は王城にてパーティーが開かれた。ちょっとだけ参加してさっさと帰ろうと思ってたのに何故?何故こんなことに?
みんなに見守られる様に、私はホールの真ん中で踊っている。
それは遡ること数分前………………………………………………………
魔物狩りの後のパーティーでは令嬢たちはみんな髪の毛を結ったスタイルが暗黙のルールとなっているらしく、私もサラにハーフアップのスタイルをお願いした。事前にジュリア様に教えてもらえて良かった。
そして魔物狩りに参加した男性は皆胸ポケットに一輪の花をさしている。魔物狩りに参加した男性陣は踊りたい令嬢にダンスの申し込みをし、オッケーが貰えたらその令嬢の頭に胸元の花を挿す決まりになっている。そして頭に花を付けている令嬢はその日は花の贈り主のパートナーとなり、他の男性はその女性を誘うことはできない。
結構真剣なお誘いになるらしく、このパーティーでパートナーとなった相手と結ばれる事が多いので、いつもよりも力が入っている御令嬢が多いそうだ。
最初にダンスを申し込むのは大会の優勝者。優勝者のダンスが終わった後、他の参加者たちが踊る流れになっている。
「私はダンスが始まったら帰りますね」
「きっと誰かに申し込まれますわ」
「そんな事ないですよ。 知ってる方は殆どおりませんし」
大会参加者の知り合いといえばテオとパトリック様だけ。パトリック様はダンスには興味がないらしく令嬢を誘ったことがないと言っていた。
元々賑やかだった会場が変にザワつき、そして静まり返った。どうしたのかと思い入口を見ると第一王子殿下が入ってきたところだった。今回の優勝者だ。
「これはまた……びっくりですわ」
「どういう事ですか?」
「第一王子殿下はこのパーティーに参加した事ないんだよ」
「このパーティーどころかアレクお兄様は、殆どのパーティーに出席いたしませんわ」
「それは戦場に出ている事も多い所為でもあるんだけどね」
そうか、上位精霊と契約してるっていってたから強いものね。戦いに駆り出される事が多いのね。
普段参加しない第一王子殿下が一歩、また一歩と歩みを進めるたび御令嬢たちが色めき立つのが分かる。艶やかなシルバーヘアーに切長の目、鍛え上げられた身体……全てが見目麗しく、私の中ではモデル兼俳優兼アイドルって感じ。まぁこの世界の人たちは芸能人なのかな?っていう容姿の人が多い気がする。そんな中私は髪と目の色で悪目立ちしてるだけの残念な人。
第一王子殿下が踊りを始めたら帰ろうかな。そんなことを考えたら足音が近付いていて、パッと顔を向けるとすぐ側に第一王子殿下が立っていた。
え?何?なんで?
助けを求める様にテオとジュリア様に視線を向けるけど、二人とも私と同じくらい驚いてて頼れる状態じゃなかった。
「宜しければ私と一曲踊って頂けますか?」
手を差し出され、「遠慮します」といえる程メンタル強くない私は「はい」と答えるしかなかった。髪の毛に花を挿され、第一王子殿下にエスコートされながらホールの中心へと足を進めた。
足を止めるや否やそれが合図かの様に演奏が始まり、第一王子殿下リードの元、私の拙い踊りが始まった。
魔物狩りが無事に終わり、みんなが煌びやかに着飾り直し夜は王城にてパーティーが開かれた。ちょっとだけ参加してさっさと帰ろうと思ってたのに何故?何故こんなことに?
みんなに見守られる様に、私はホールの真ん中で踊っている。
それは遡ること数分前………………………………………………………
魔物狩りの後のパーティーでは令嬢たちはみんな髪の毛を結ったスタイルが暗黙のルールとなっているらしく、私もサラにハーフアップのスタイルをお願いした。事前にジュリア様に教えてもらえて良かった。
そして魔物狩りに参加した男性は皆胸ポケットに一輪の花をさしている。魔物狩りに参加した男性陣は踊りたい令嬢にダンスの申し込みをし、オッケーが貰えたらその令嬢の頭に胸元の花を挿す決まりになっている。そして頭に花を付けている令嬢はその日は花の贈り主のパートナーとなり、他の男性はその女性を誘うことはできない。
結構真剣なお誘いになるらしく、このパーティーでパートナーとなった相手と結ばれる事が多いので、いつもよりも力が入っている御令嬢が多いそうだ。
最初にダンスを申し込むのは大会の優勝者。優勝者のダンスが終わった後、他の参加者たちが踊る流れになっている。
「私はダンスが始まったら帰りますね」
「きっと誰かに申し込まれますわ」
「そんな事ないですよ。 知ってる方は殆どおりませんし」
大会参加者の知り合いといえばテオとパトリック様だけ。パトリック様はダンスには興味がないらしく令嬢を誘ったことがないと言っていた。
元々賑やかだった会場が変にザワつき、そして静まり返った。どうしたのかと思い入口を見ると第一王子殿下が入ってきたところだった。今回の優勝者だ。
「これはまた……びっくりですわ」
「どういう事ですか?」
「第一王子殿下はこのパーティーに参加した事ないんだよ」
「このパーティーどころかアレクお兄様は、殆どのパーティーに出席いたしませんわ」
「それは戦場に出ている事も多い所為でもあるんだけどね」
そうか、上位精霊と契約してるっていってたから強いものね。戦いに駆り出される事が多いのね。
普段参加しない第一王子殿下が一歩、また一歩と歩みを進めるたび御令嬢たちが色めき立つのが分かる。艶やかなシルバーヘアーに切長の目、鍛え上げられた身体……全てが見目麗しく、私の中ではモデル兼俳優兼アイドルって感じ。まぁこの世界の人たちは芸能人なのかな?っていう容姿の人が多い気がする。そんな中私は髪と目の色で悪目立ちしてるだけの残念な人。
第一王子殿下が踊りを始めたら帰ろうかな。そんなことを考えたら足音が近付いていて、パッと顔を向けるとすぐ側に第一王子殿下が立っていた。
え?何?なんで?
助けを求める様にテオとジュリア様に視線を向けるけど、二人とも私と同じくらい驚いてて頼れる状態じゃなかった。
「宜しければ私と一曲踊って頂けますか?」
手を差し出され、「遠慮します」といえる程メンタル強くない私は「はい」と答えるしかなかった。髪の毛に花を挿され、第一王子殿下にエスコートされながらホールの中心へと足を進めた。
足を止めるや否やそれが合図かの様に演奏が始まり、第一王子殿下リードの元、私の拙い踊りが始まった。