ロミオの嘘とジュリエットの涙
「っ……ん」
声を抑えようにもキスの合間に勝手に漏れてしまう。両親が寝静まった深夜、私はこっそり透の部屋に来ていた。
私からキスをしても結局は透のペースになってしまう。年の差か、経験の差か。甘く激しく口内を蹂躙され、私はあっさり堕ちていく。
「結、可愛い」
唇が離れ、さらりと耳元で囁かれた言葉に全身が震える。そのまま音を立て耳たぶに口づけられ、私はぎゅっと体を縮めた。
「……意地悪」
透に抱きつき、せめてもの抵抗にと呟く。心臓が破裂しそうに痛い。一階で寝ている両親のことを思うと余計に。
同じ職場で知り合って結婚したと聞いたが、両親は今でも仲がいい。明るく朗らかで世話焼きな母と、無口で物静かだけれどいつも私や透の意思を尊重してくれる父。
リビングには赤ちゃんの私と幼い透、両親の四人で写っている写真を飾っている。それが一番古いかな。他にも節目で撮影した四人揃った家族写真がたくさんあった。
どこにでもある幸せな家族そのもの。そして両親にとって私たちは、喧嘩しても仲の良いごく普通の兄妹だ。
こんな関係になっているなんて夢にも思っていない。最悪の裏切りだ。
「結……好きだよ」
「私も……。好き、透が大好き」
ごめんなさい。世界一親不孝な子どもで。でもこの想いは止められないの。
声を抑えようにもキスの合間に勝手に漏れてしまう。両親が寝静まった深夜、私はこっそり透の部屋に来ていた。
私からキスをしても結局は透のペースになってしまう。年の差か、経験の差か。甘く激しく口内を蹂躙され、私はあっさり堕ちていく。
「結、可愛い」
唇が離れ、さらりと耳元で囁かれた言葉に全身が震える。そのまま音を立て耳たぶに口づけられ、私はぎゅっと体を縮めた。
「……意地悪」
透に抱きつき、せめてもの抵抗にと呟く。心臓が破裂しそうに痛い。一階で寝ている両親のことを思うと余計に。
同じ職場で知り合って結婚したと聞いたが、両親は今でも仲がいい。明るく朗らかで世話焼きな母と、無口で物静かだけれどいつも私や透の意思を尊重してくれる父。
リビングには赤ちゃんの私と幼い透、両親の四人で写っている写真を飾っている。それが一番古いかな。他にも節目で撮影した四人揃った家族写真がたくさんあった。
どこにでもある幸せな家族そのもの。そして両親にとって私たちは、喧嘩しても仲の良いごく普通の兄妹だ。
こんな関係になっているなんて夢にも思っていない。最悪の裏切りだ。
「結……好きだよ」
「私も……。好き、透が大好き」
ごめんなさい。世界一親不孝な子どもで。でもこの想いは止められないの。