君と見たい世界
「よし!じゃあ決まり!」
そう言ってブランコを漕いでる秋月くんは
誰がどう見ても
普通の男子高校生にしか見えない
「あっ、そうだ。連絡先交換しようよ」
そう言って携帯を出して
私の連絡先に秋月くんが追加された
「秋月くんはさ…」
「柊でいいよ」
「分かった。柊って呼ぶね」
「うん。俺も流花って呼ぶ」
お互い呼び捨てで呼びあって
さっき初めて話したばっかりなのに
すごく不思議な感じ
「柊はなんで私に頼んだの?」
「うーん、目が合ったから」
「えっ、それだけ?」
「うん、それだけ」
それだけって…
じゃああの時違う人と目が合ってたら
その人に頼んだってこと?
やっぱり変な人だ
何考えてるのか分からないし
掴めそうで掴めない
家に帰ってからも
柊がどんな人なのかずっと気になっていた