心理作戦といこうか。
千景は二歳下で真琴に年が俺より近いせいか何かと相談する相手を千景を選ぶことを面白く思わず、どうすれば真琴が自分を選んでくれるのか悩ましい。
千景は千景で真琴に甘えられるのを満更じゃなさそうだし。。。

「・・・?ちかちゃんも?」

「だめに決まってるだろ?
 まさか、つい最近も抱きついていたなんて言わせないからな。」

目を細めて"ダメに決まってるだろ"と釘を指す。

「なっ!?
 最近はちかちゃん、忙しくて会えてないもん……。」

「それが正解だから。」

抱き締める力を強めて、真琴が離れていなかいようにしっかり話し合おうと決めた。

「真琴?
 俺たちは恋人同士。
 言ってる意味、分かるよな?」

「え?・・・ん?
 ・・・う…ん…。」

はあ。全く。
きょとんとする真琴を見て忘れたんじゃないかと勘づく。

「真琴と俺はどんな関係か言ってみて。
 ちゃんと言葉にしないと分からないだろ?
 それに真琴は忘れっぽいから、そんな事あったっけって逃げられたらたまったものじゃない。」

「へえ?
 なっなんでっ!?」

言葉にしないと理解出来ないだろ?

「真琴。
 ちゃんと言わないと夕飯にならない。」

「……こっこいっ恋人…だよっ」

可愛いすぎて、許しそうになる。
まだ、食事もさせないし許しもしない。
ふぅ。あと、一つ。誓わせる。

「じゃ、誓って。
 俺の事が好きだからいいよって。」

「なあに?それ?」

渋れば渋る度に意地悪したくなる衝動を抑えるので忙しい。

「いいから、言ってみて。」

「れっ玲くんがすき…だから…なんだっけ?」

(ちゃんといわないとお仕置きしようか。)
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