心理作戦といこうか。
翌朝、寝ていた真琴を起こし洗顔と歯磨きをするよう促しキッチンへもどったら朝食の準備を完了させる。

リビングのドアが開いたのでそちらへ目を向けるとまだ眠そうな真琴が部屋着のままやってきた。
着替えは用意してある。

「玲くん?お待たせ。
 すっごく良い香りでお腹が空いてきた。」

「遅かったけど、何か足りないものでもあったか?」

左右に首を振り、動揺した様なリアクションの真琴。

「ん?ないよ。
 むしろ、揃いすぎててびっくりした。」

「なら良いけど。
 真琴はこっちに座って。」

彼女が席に着いたら朝食をスタートさせる。
お義母さんに真琴の好きなもの、好きな事なら何でも聞いてあるのでお皿を見た真琴の目はキラキラしている。

「「いただきます。」」

夢にまで見た光景が今、此処にある。
絶対に離したくない。
真琴は忘れていると思うから俺が真琴の職場に行って挨拶をしる事にした。
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