心理作戦といこうか。
売店でコーヒーを買い一口飲み、気持ちを落ち着かせてから待合室へ戻る。
このあとのスケジュールを頭のなかで組み、真琴がどんなリアクションになるのか様々なパターンを想定をする。
いつでも彼女の上をいくように。

パタパタとゆったりなリズムの良く知ってる足音が聞こえる。
むしろ、足音で分かる。感覚だ。

彼女の初めての場所、初めて対面する人を一人でそつなくこなせない。
人見知りをしてしまうので、分からないことやもう一度聞きたいこと、聞きとれかった事を言えないのであたふたしている。

勝手に出て行った事を許せないのでただ見てるだけにする。


恐らく、お財布を山内さんに渡したのに彼がいないので支払いが出来ない事を言えなかったのだろう。

どうしようと表情から観ても分かる。
真琴は仕方なしに椅子に座った。

チラチラと電光掲示板を見て、自分の番号が呼ばれる前に彼を探しに行こうとしたのか座っていた椅子を立ち上がったので、何処にも行かせないように彼女の前にたち塞ぐように、駆け出すーーーーー。
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