【短編】僕の視線の先には…
【友情】
「いらっしゃいっ!」
俺は、“風見鶏”という居酒屋でバイトをしている、
佐久間 真治(しんじ)18歳。
このバイトを始めて2年が経とうとしている。
「おぉ~!相変わらず君、元気いいねぇ。」
そう笑顔で言ったこの人は、常連さんの佐藤さん。
「ありがとうございますっ!」
「これからも頑張ってね!」
「どもですっ!」
俺はこの人からいつも子供のように可愛がってもらっている。
―はぁ~…
俺は学校に行くのは好きじゃない。
勉強もだるいし、むしろ女子と絡むのがめんどい。
「ねぇ~!真治~!遊ぼうよぉ~!」
「あ~もっ!うっせぇーな。俺は暇じゃねぇーんだよっ!」
「冷たいなぁ~!」
そう頬を膨らませながらブツブツ言っている女子を余所に俺は、教室を出る。
教室を出てからも俺に絡んでくる奴は多い。