推しを愛でるモブに徹しようと思ったのに、M属性の推し課長が私に迫ってくるんです!
就業後の二人② 西浦さん視点
**** 就業後の二人② 西浦さん視点 ****
「お、俺を縛って欲しいんだ……。そしてなじってほしい」
立ち上がった浮田課長は首に巻いていたネクタイを解き、それをソッと私に手渡す。それは高級ブランドの物で、私は「これでどうしろと?」と目が点になった。
少しウットリとした顔をした浮田課長は、私に背を向けて両手を差し出す。いわゆる後ろ手で拘束という形だ。私は見よう見まねでやってみたが、BL漫画の知識がフル活用されて何故か完璧に縛れたようだった。その締まり具合に「んぁ……、いいね」と甘い声を出す浮田課長は、トロントした目で私を見ている。
「か、課長……。なじれと言われましても、浮田課長は完璧でなじる要素は皆無ですが?」
「はぅっ! それ、だよ……。完璧だという褒め殺しがきたね、くぅ……」
「ちがう」と言いそうになったけれど、浮田課長の紅潮する顔が何だかセクシーで、私の中の何かに火が付いた。そうだ! モブレだよ、モブレ! モブに襲われる推し……、いいね。
「じゃあ、浮田課長……。そこにひざまずいて!」
「……はい」
私は脚を浮田課長の肩に載せ、少し凄んでみることにした。
「この部屋を綺麗にしろ! 話はそれからだ!」
「お、俺を縛って欲しいんだ……。そしてなじってほしい」
立ち上がった浮田課長は首に巻いていたネクタイを解き、それをソッと私に手渡す。それは高級ブランドの物で、私は「これでどうしろと?」と目が点になった。
少しウットリとした顔をした浮田課長は、私に背を向けて両手を差し出す。いわゆる後ろ手で拘束という形だ。私は見よう見まねでやってみたが、BL漫画の知識がフル活用されて何故か完璧に縛れたようだった。その締まり具合に「んぁ……、いいね」と甘い声を出す浮田課長は、トロントした目で私を見ている。
「か、課長……。なじれと言われましても、浮田課長は完璧でなじる要素は皆無ですが?」
「はぅっ! それ、だよ……。完璧だという褒め殺しがきたね、くぅ……」
「ちがう」と言いそうになったけれど、浮田課長の紅潮する顔が何だかセクシーで、私の中の何かに火が付いた。そうだ! モブレだよ、モブレ! モブに襲われる推し……、いいね。
「じゃあ、浮田課長……。そこにひざまずいて!」
「……はい」
私は脚を浮田課長の肩に載せ、少し凄んでみることにした。
「この部屋を綺麗にしろ! 話はそれからだ!」