推しを愛でるモブに徹しようと思ったのに、M属性の推し課長が私に迫ってくるんです!
「この部屋を綺麗にしろ! 話はそれからだ!」
俺の顔は真っ赤になっているだろう。予期していなかった物から目が離せない。
「あれ? 違いますか?」
西浦さん違うんだ!
「し、下着が見えて、その……」
「キャー! 変態!」
パーン
西浦さんのビンタが俺の頬に炸裂した。素晴らしいスナップで、痛さも音も最高だった。全身の震えが止まらない。
「流石だよ……。この全く躊躇しない一発」
俺はビンタの余韻からまだ抜けきらない。もっと、もっと味わいたいのだ。
「分かりました。もう、私も覚悟を決めました! こんな美味しいシチュエーションを逃すなんて、あり得ません! モブレ、頑張らせてもらいます!」
「よろしくお願いします!」
取り敢えずはこの部屋を綺麗にしようと、片付けを始めるが、その最中も西浦さんはノリノリで「姑ごっこ」をしていた。よくある人差し指を棚に滑らせて「汚いわね」と嫌みを言うあれだ。
もちろん俺たちは大人のコミュニケーションってやつを楽しむ。初めは俺を縛った西浦さんが、俺に快楽責めを繰り返していたが、その内に立場が逆転していくのだ。俺の素晴らしい女王様に快楽を届けようと、俺はできる限りの事をして彼女を朝まで喜ばせた。俺は良い仕事をしたようで、西浦さんは何度も絶頂を迎えていたのだ。
「こんなに楽しめたのは今まで一度も無い……。本当に君は俺の理想の女王様だよ」
「推しを幸せにするのもファンの勤めです。満足して頂けて良かった。私も本当に満足です」
ベッドの中で腕枕で語り合う俺達は端から見れば何に見えるだろうか? 飼い主と下僕?
「これからも、僕の女王様でいて欲しい……」
「……分かりました。SMのSはサービスのSだと聞いたことがあります。私は推しにサービスを届けます!」