スマホとゲームが手離せなくて。

インストール

無意識のうちに靴を脱ぎ、引きずれる形でリビングと思われる場所に着き、ソファーに座らされた。
それはそうと、自己紹介が遅れましたが…わたくし間宮　栞奈(まみや　かんな)は25歳独身である。
そして、私のスマホを人質にしている彼は課長こと天野　那由多(あまの　なゆた)さん。
年齢は…………32歳…のはず。


「栞奈。ルームシェアしてる篠崎さんには伝えてある。
　だから、何も心配することはない。」

！？
なに？
"ほら。"と手渡されたミネラルウォーターを自然と受け取ったが、飲んでる場合じゃない。
「え？」
「おい！自分の名前、忘れたのか？」

ちっがーーーう！！
そこじゃない！！

「えっとお…しっ篠崎さんって？」
「ああ。そっち？
　栞奈の友人の篠崎　有(しのざき　ゆう)さん。
　社会人になってからルームシェアしてるだろ？」
(とても大事な事です！！！！)

確かに、篠崎　有という友人とルームシェアをしている。
彼女とは高校、大学と同じで就職を機に親元を離れ一人暮らしが寂しく思いっていた私に提案をしてくれて一緒に住んでいる。