婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。
夕飯の方は……と、厨房を覗いてみれば、グノーによって下ごしらえがされていた。

「今夜は、スープと……下味の付けてあるお肉は、野菜と炒めるのかしら?」

どちらにしても、グノー作の特性のタレをかければ、客に出すにも十分なものが仕上がることは、経験上知っている。

だから、これはギリギリまで待って、グノーが間に合わなさそうだったら、私がやってしまおう。

もしかしたら、お湯が必要になるかもしれない。あとは、天気を考えると、タオルもたくさん用意しておこう。

「ドリー、応急処置のセットはあるかしら?」


ドリーの指示に従いつつ、できる限りの準備をすると、祈るような気持ちでみんなの帰りを待った。








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