婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。
「おひまなの?」

悪気のないチェリーの問いに、一瞬顔を引き攣らせたアルフレッド。

「し、仕事はちゃんとこなしている。空いた時間に来てるんだ」

「ふうん?」

そんなわけがない。絶対に無理をしているか、誰かに押し付けているかしてるはず。
でなければ、ここへ週に2回も来られるはずがないし、護衛騎士の眉間の皺が増えるはずもない。


そう。
アルフレッドは、初めてここを訪れて以来、この1ヶ月の間に数回来ているのだ。


そして、こちらも……





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