婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。
「ライラ、雨の日を教えて」

「ルーカス……」


アルフレッドにルーカスに、働き盛りのいい歳した男性2人が、天気の良い昼間に、こんな森の奥でくつろいでいていいわけがない。


「あれぇ。ルーカスもおひまなの?」

「うっ……やるべきことは済ませてきた」


チェリーの無自覚な攻撃への返しも似通った2人だ。


「で、ライラ、天気は?」

「ライラ、この男はなんだ?」


もう、いい加減にして欲しい。
どちらか1人でも、なんだかんだと鬱陶しいというのに、2人が鉢合わせするとか迷惑でしかない。


「向こう3日間は晴れよ。で、ルーカスもアルフレッドと同じく、ここの客よ」


2人とも〝招かれざる〟なんて前置きをつけたくなるようなね。

ドリーはそんな2人をおかしそうに眺めてるし、せっかく私に慣れてきたグノーは、2人がうるさいせいか、あまり出てこなくなってるし。



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