婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。
「チェリー、それからミー、ナー、グノー」


大きめの声でドリーが呼べば、即座にバタバタとこちらに駆けてくる足音がした。


まず姿を見せたのは、猫の姿のミーとナー。
それから、遠慮がちにやってきたのは、茶色の毛玉。グノーだ。

グノーの姿は初めて見るけど……アライグマだった!!


いや、今はそんなことに感動している場合じゃない。決して、あのしっぽに触れたいとか……



「ライラの占いによると、今日この後、この森の中で血を流して倒れているものが見つかるらしい。雨で匂いを追いづらいかもしれないが、保護できるように探して欲しい」


4人は……4匹は、すぐさま森は駆けていった。


捜索は獣人従業員に任せて、ドリーと私は2人で怪我人を保護する準備を始めた。
今夜は宿泊予約が入っていないから、部屋は問題なく確保できる。




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