白いジャージ ~先生と私~
「家に・・?」

「いや・・お前の姉ちゃんに電話した。」



え・・???


そこで・・

初めて知った。



私の様子がおかしいことを心配したお姉ちゃんが、

こっそり携帯番号を調べて、


先生に電話したこと。



昨日のお姉ちゃんの姿、真っ赤になって私に言った言葉の意味がわかった。



お姉ちゃんは・・・


何も聞かず

何も言わず


誰よりも心配してくれてたんだね。





「俺、殴るぞって言われたんだぞ!マジでいい姉ちゃんじゃん。」


お姉ちゃんらしい・・

想像すると、笑っちゃう・・


「うふふふ・・先生びっくりした?私、お姉ちゃんにわがままになれって言われたんだ。」


「あ・・俺も言われた。相手のことばっか考えてんじゃねぇって。」


「え・・?私も言われた。相手は大人なんだから、相手のことばっかり考えなくていいって。」


私と先生は


顔を見合わせて・・笑ったんだ。



車の窓から見える月は、

とても綺麗で

まん丸だった。


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