白いジャージ ~先生と私~
『もしもし?』


午前10時のラブコール・・!!


『もしもし・・おはよぉ先生。』


『あの・・今日クリスマスなんですけど・・会えますか?』


他人行儀な口調に思わず、爆笑しちゃった。


『・・・うぷぷぷぷ!!誰ですかぁ?』

『今日、部活夕方終わるんだけど・・・どっか行かない?』

なんか・・先生・・・優しい。かわいい。


普通の恋人同士みたい!!


『今日、バイトないから!!いつでも大丈夫だよ。』

『じゃあ、またあとで・・!好きだよ!!』



電話を切った後、

涙が溢れたんだ。



また先生との日々が始まったんだね。

また先生を好きだと堂々と言えるんだ。


私は昨日、たっくんにクリスマスプレゼントを用意してた。

渡せなかったけど、それで良かった。

たっくんからのプレゼントももらってなくて良かった。


私は、用意していた財布をお姉ちゃんにあげた。

「一瞬付き合った彼氏にあげるはずだった財布じゃん。縁起悪くない?しかも男もんじゃん。」

バレたかぁ。

「バレた?」

「当たり前!あんたからクリスマスプレゼントもらうなんておかしいし!あ!おとんに渡す?二人からって。」



名案!

二人でメッセージを添えて、お母さんと食事をするために早退してきたお父さんに渡した。

一瞬固まったお父さんの目がとても面白くて、私とお姉ちゃんはお腹を抱えて笑ったんだ。


中身も見ずに、目を潤ませたお父さんは、照れ臭そうに鼻をさすった。

「いわく付きだけどね?」

暴露したお姉ちゃんの頭と私の頭を撫でたお父さんは涙を流してた。

気持ち、

わかるよ。


初めてだもんね。

姉妹二人から何かもらうなんて。

物じゃなく、

気持ちが嬉しかったんだよね。


私とお姉ちゃんが笑い合ってることが嬉しかったんだよね。

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