白いジャージ ~先生と私~
『天気 曇り。夕方雷がなる。宅急便が届く。奈美ちゃんが来年のお正月は、来てくれるようで、楽しみ。頭が痛い。』



『天気 雨。何もいいことがない。毎日が辛い。寂しい。』



読み進めていくうちにどんどん、

みんなの表情が曇る。



一番最近の日記を読んでいたお母さんは・・


突然

なき崩れた。



亡くなる2ヶ月前の日記。


『生きていてもいいことが何もない。早く天国に行きたい。』

『神様、一日も早くお迎えに来て下さい。』

『私の体は、どうしてこんなに丈夫なのだろう。』

『頭痛と吐き気で生きているのが辛い。でもまだ心臓が元気なので死ねない。』




涙がこぼれ、

おばあちゃんの何年もの苦しみを考えると

かわいそうで

仕方がない。



おばあちゃん・・・


ごめんね。




毎日手紙を書けば良かった。

ごめんね。

電話してあげたら良かった。




ある日の日記を境に、おばあちゃんの字が変わっていた。



『そうだ・・食べなければ・・天国に行けるかもしれない。』



おばあちゃんは、食欲がなかったんじゃない。

自分から

食べることを・・


やめたんだ。



ここまで追い詰めてしまったこと・・

誰に怒りをぶつけても、

もうおばあちゃんは帰っては来ない。



せめて、最後の何日かだけでも

幸せに暮らさせてあげたかった・・・



長く辛い日々だっただろう。


食事を取らずに、ただ時間だけを過ごしていた。




おばあちゃん・・


お疲れさま・・




おじいちゃんには



会えましたか・・・
















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