白いジャージ ~先生と私~
「おばあちゃんの願いは・・私たちがお母さんとお父さんを大事にすること・・だよね。これからは、私と直、仲良くやっていくから・・今まで本当に・・ごめんなさい。」
お姉ちゃんは、泣きすぎて目の周りが真っ赤になっていた。
だけど、今までのお姉ちゃんの中で
一番きれいな顔してた。
私たちができること。
お母さんを見ると、今までに見たことのない顔をしてた。
私は、今までお母さんに愛されて・・
守られて・・
大事にされてきたんだ。
でも、もうお母さんも若くないんだ・・
お母さんの手は、昔より小さく見えた。
これからは、私たちが
お父さんとお母さんを守っていかなくちゃいけないんだ。
お母さんの愛が私の中に流れてる。
小学校の頃、友達に仲間はずれにされて
泣くのを我慢しながら帰宅した。
玄関で待っていたエプロン姿のお母さんを見た瞬間・・
我慢してた涙が溢れたっけ。
ランドセルのまま、私を抱きしめてくれたお母さんのぬくもりは
今もはっきり覚えてる。
ありがとう・・・お母さん。
忙しかったお父さんも、運動会は毎年来てくれた。
私を追い掛け回して写真を撮ってくれたお父さん。
私が父の日に渡した手紙を
大事に大事に宝物のようにしてくれていること・・
お母さんから・・聞いたよ。
ありがと・・お父さん・・
お父さんとお母さんが
どうか幸せな気持ちで天国に行けますように・・
生きていて良かったと思える老後を過ごせますように・・・