白いジャージ ~先生と私~
第16章

先生宅訪問

「まじでいいのかな?」

美久は、心配そうに依子の腕を掴む。


「いいって言ったんだから、行かないわけにはいかないでしょ。」


無理矢理、依子が先生に約束を取り付けた。


新学期が始まって、最初の土曜。

昨日の夜、先生から電話で聞いた。

『まじで、対処に困るよ。あいつだけは。お前も来いよ。こんな方法でしか、俺ん家に呼べないからさ。』


結局集まったのは四人。


私とゆかり。

美久と依子。



気合入れまくりな依子に、無性に腹が立つのは私だけじゃなかったみたい。

「何あのミニスカート!!」

ゆかりが耳打ちした。


依子は、ピンクのセーターから胸の谷間を覗かせながら、上機嫌で話す。


「あ~あ・・先生の彼女誰なんだろ・・絶対突き止めてやる!」


私は大きくため息をつき

ゆかりは私の背中を優しく叩く。


「大丈夫。私が守ってあげる。」


ゆかりの声が

なんども繰り返し私の頭の中で回り、不安を消してくれた。
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