白いジャージ ~先生と私~

ゆかりの決心

クラクションの音に驚いた私たちは、

一斉にその音の鳴った方向へ視線を移す。



「よぉ!ゆかり!!」



真っ黒な車高の低い車の助手席から腕を出した一人の男が、こっちに手を振る。


ゆかりは、笑いながらその車へ近づいた。


ん?


よく見てみると、


龍ちゃん?!?!



私の知ってる中学時代の彼ではなかった。

髪の毛を染め、肩まで伸ばした髪と、黒い肌。


ギャル男??


あんなに爽やかだった龍ちゃんが・・

夜の男って雰囲気で・・


近寄りがたい・・・




「直ちゃん!!久しぶりじゃん!!大人っぽくなったなぁ~!」

声を聞いて、懐かしさを感じた。


「龍ちゃん、1年ぶり以上だよね??別人かと思った!!」

「あはははは!!そう?」

笑顔は、昔のままだった。


でも、龍ちゃんから香る香水の匂いも、ネックレスも、

私の知らない男の人だと思わせる。



ゆかりは少し話した後、車から離れた。

龍ちゃんは運転席の男の人と、ゆかりの方を見ながら話してる。


マジで? と言う運転席の男性の声。


龍ちゃんは、ゆかりのこと・・

なんて紹介したんだろ?


友達?

元カノ?


それとも・・・セフレ?


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