白いジャージ ~先生と私~
「あ~あ・・あの龍がそこまで依子に惚れちゃうとは・・・予想外・・」
帰り道、ゆかりが傘をくるくると回しながらポツリと言った。
「ゆかり・・・ごめんね。私のせいで・・やっぱりまだ好きなんでしょ?」
「直のせいじゃないって!!しかも、結構スッキリしちゃって・・好きだったのかもわかんない。龍にしがみついていたかっただけかも。初恋だったから・・」
私は、中学時代の2人の姿を思い出す。
いつも一緒に下校してた。
手をつなぎ、微笑みあう2人は大人に見えた。
学校中のみんなの憧れだったんだ。
「新しい恋した~い!!誰かいない?なおぉ~~!!」
「・・・う・・・誰かって・・う~ん。探しとく。」
「なんだかあんなメール見ちゃうとへこむよね・・でも依子、少しいい顔してたね。」
「うん。本気で好きになれたらいいね・・複雑だけど・・」
「もういいの!!直ったら!私はもう好きじゃないから・・・応援するの。」