白いジャージ ~先生と私~
「今日で最後なんて寂しいよ・・」

「でも、あんたまたこうちゃんと会えるんじゃない?」

「え~~?そうかなぁ?軽く相手にしてくれただけかもしれないし・・」

「大丈夫だって!!ぴちぴちの女子高生にスキって言われてイヤな男いないよ!!」


温泉での会話も今日でおしまいかぁ。


露天風呂から見える星と遠いゲレンデの光がとても綺麗で切ない。


隣の男風呂から聞こえる声に耳を傾ける。

先生の声は聞こえるわけもなく・・


今頃、クラスのみんなとナイタースキーを楽しんでるんんだろうなぁ・・


せめて、一回でいいから浴衣姿見たかったな・・



「直のおっぱい大きいよね・・」

美久にまじまじと見られてびっくりして立ち上がっちゃった。

「いや~~ん!!全身見ちゃった!!」

「直は、好きな人とかいないの?どうしてそんな胸大きくなったの?」

「誰かに揉まれた??」

ゆかりと依子以外のみんなからの質問に、私はただただ笑って誤魔化すだけ。

先生の言葉思い出す。


『俺がもっと大きくしてやる』・・って。



星が瞬く夜空を眺めながら、少ししんみりした空気が流れた。

「今のこの時間はもう戻らないんだよね・・」

ゆかりの言葉がみんなの胸に届く。


「今しか・・この気持ち味わえないんだよね・・」

「こんなに夢中で恋したり、何かに熱くなったりできるのも今だけなのかな・・」

「ここで、出会えたこと大事にしなきゃね。」


いつの間にかクラスの女子みんなでクサい話になってたんだ。

なんとなくみんな胸が熱く、涙が出そうになってた。


いつか卒業する。


いつか大人になる。


いつか、思い出になる。



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