白いジャージ ~先生と私~

珍しくスーツなんて着てる先生は


私の胸をドキドキさせる。



グレーのスーツ姿の先生は

今でも私をきゅんとさせるんだ。




ホテルだと聞いたから、私も珍しくワンピースなんて着ちゃった。


「おう!似合ってんじゃん。」


そんなささいな先生の一言一言は


私の胸の


大事な大事な


宝箱にどんどん


たまっていく。




車の中では、バレンタインぽい洋楽が

バレンタインのムードを盛り上げる。


渡さないつもりだったマフラーを持ってきてる私は

まだ心のどこかで


先生との未来を夢見てるのかもしれない。



無口な私を笑わそうと、先生は楽しい話をしてくれる。



窓から見える景色が


涙で


よく見えないよ。



信号で停まった時、必ず私の手を握る先生。


バックするとき助手席の背もたれに回される左手。

暖房の効きを確かめる右手。



前の車のブレーキランプで赤くなる先生の顔。



全部

一生

忘れないよ。



先生と過ごした時間。


先生の愛



忘れないよ。
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