白いジャージ ~先生と私~

あれから何日経ったんだろう・・・


先生と別れてから


日記を書くのをやめた。




こんなに辛い日々を日記に書いて、


読み返すのも辛い。



と、いうか



書く気力もない。




おばあちゃんは


辛い日々を毎日欠かさず日記に書いた。

どうして

そんなに 強いの?



ねぇ、おばあちゃん。


いつになったら、


私 笑える?




毎日 時間だけが過ぎてるんだ・・・


考えないようにすることは

困難で


見ないようにするのも


とても苦痛。




「今まで通りでいいよ、直。好きな気持ちは消せないよ。」


ゆかりの言葉に救われた。



時間が解決してくれるまでは


自然に 過ごすしかない。



思い出してしまう先生の笑顔や

最後の涙も

いつかは


思い出に変わる。



先生が ニヤッと笑って

『鍵閉めちゃった』

と言った 音楽室も


いつかは


ただの音楽室になる。



廊下を歩く先生の気配も


感じなくなるときがくる。



それまでは


考えてもいいよね。


思い出してもいいよね。


後悔しても・・・いいよね。
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