白いジャージ ～先生と私～

バレンタイン翌日は

泣かずに過ごした。



確か、みんなのコイバナを聞きながら盛り上がってた。



昼休みの中庭で
ホットミルクティーを飲みながら。


ゆかりはたっくんにバイクで家まで送ってもらった後、手を繋いだ。


真っ赤になるゆかりを見てたっくんは笑ってたんだって。


この二人の恋は初々しくてかわいい。


昔の私と先生みたい。


卒業までキスもしないと約束してくれた先生の愛は

大きかったね。



結局、よりを戻した後は超エッチな先生だったけど。



依子は、なかなか手を出さない龍に不信感を抱いてた。


バレンタインの夜、二人は結ばれた。


大事だからこそ、なかなか手を出せなかった龍。

龍は、毎晩バイトに明け暮れ、卒業したら二人で暮らすんだって。


不思議な出会いだよね・・・

私が先生を好きじゃなかったら、出会わなかったかもしれない龍と依子。


そう思うと

嬉しかった。


私の恋が


誰かの役に立てたんだ・・


私が別れたことは

言わなくてもバレないんだけど


私の悲しい目が ゆかりにはすぐに見破られる。



ゆかりは泣きながら私を抱きしめた。


今からでも遅くないから、先生んとこ戻りなよ、と言ってくれた。


夢の中では

毎日のように

先生に会いに行ってた。



冬の寒さを和らげてくれる存在がいなくなったのに


抜け殻のような私は


寒ささえあまり感じなくなってた。