白いジャージ ~先生と私~

★ゆかり目線2★

≪ゆかりの気持ち≫


私・・・


中田ゆかりは


今、大好きな人との待ち合わせ場所でドキドキしながら待ってます・・



約束より30分も早く来ちゃった私は・・


寒い公園で一人ホットミルクティーを飲む。




直・・・どうだったかな?


今日、校門で新垣先生に呼び止められたんだ。


こっそり先生は言った。


『矢沢に渡したいもんあんだけど・・渡してもらえる?』



私は、正直・・・直から別れたと聞いて先生のこと恨んでた。


直から聞いた、子供のこと。



それを気にして別れようと言った直の気持ちを

バカ正直に信じて、本当に別れた先生はバカだって思った。



先生も、実は隠れて付き合うことに疲れてたのかな・・って思ったりしてた。



でも、今先生の目を見て・・・


まだちゃんと直を愛してるんだ・・って思ったよ。




だから言ったんだ、私。


『男なら自分で渡しなよ!!どんな手を使ってでも頑張って渡しなよ!』



照れくさそうに笑った先生だったけど、先生もきっと自分で渡したかった。



1時間目の休み時間に走ってどこかに行った直を見て、先生やるぅ~って

思ったのに、結局会えてないみたい。



大丈夫かなぁ・・??


放課後まで渡せてないみたいだったけど・・・


先生を信じるしかない。



きっと今頃、ちゃんと渡せて・・気持ちも通じてるといいけど。


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