白いジャージ ~先生と私~
直と先生が別れるのは2度目。


でも、今回は直から言い出したってこともあって・・・

私もどうしていいのかわからない。



今日、少し元気な直を見て安心したけど・・。



神様・・・どうか


直と先生がちゃんと話せますように・・・



たっくんとのこと、いつも心配してくれる直だけど、


本当はすごく辛いんだ・・



先生からもらったネックレスも付けないで、


携帯メールの返事もめちゃくちゃ遅いし、


好きなはずのピザまんも食べないし・・




「ゆかりちゃん!!ごめんごめん!!」


黒のダウンジャケットに、ニット帽、腰で履いたGパン・・


見とれる私に、近づくたっくんはタバコの匂いがした。


龍とは違う匂い。


これから私はこの匂いにときめくようになるんだね・・



「これ・・ホワイトデーのお返し。」


ポケットから出した小さな箱が

私の手のひらに乗せられる。



ベンチに座り、箱を開けようとするんだけど

緊張と焦りでどうもうまく開けられない・・



どうしよ・・



「大丈夫??ゆかりちゃん、おもしろすぎ!!開けようか?」


たっくんはいつも私を見て笑ってるような気がする。

たっくんの手にかかればあっという間に箱は開けられた。


「付けてあげよっか?」

たっくんは私の背後から


首にネックレスを付けてくれた。



ドキドキして手から水が吹き出るぅ・・・!!


やばすぎだよぉ!!!


これが、直が言ってたドキドキだよね??


龍には感じたことないこのドキドキとときめき。



振り返ってお礼を言おうとする私のこと

後ろからぎゅっと抱きしめる大きな腕。



「好きになっても・・・いい?」



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