白いジャージ ~先生と私~
手に持っていたのは
ホームヘルパーの資料。
「まだまだバイトだけどね・・・」
照れ臭そうにその資料を隠す。
「勉強しながら、バイトもして・・・そのうちちゃんと資格を取りたいなって思って。」
その時、頭に浮かんだのは
おばあちゃんとお姉ちゃんの姿。
お姉ちゃんはどんなに荒れていたときもおばあちゃんには
偉そうに言わなかったっけ。
「私、年寄りに結構好かれるみたいでさぁ・・」
そう言いながら、階段を駆け上がった。
残された私とお父さん、お母さんは・・
3人丸くなって抱き合った。
「今まで、あの子を見捨てずに育ててこれたのはお前のおかげだ・・直・・」
お父さんに抱きしめられるんなんて久しぶりだった。
階段に飾られた幼き日のお姉ちゃんの写真を眺める。
おばあちゃん・・
おばあちゃんのおかげだよ・・
お姉ちゃんが新しい人生をスタートさせたよ!!