白いジャージ ~先生と私~
あいつは
俺がいないと生きていけないんじゃないかと
思ってた。
だけど
直は俺がいなくてもちゃんと笑えてたんだ。
あれから
メールも電話も
一度もなかった。
自分がこんなに女々しいなんてな・・・
直からの受信メールを読み返したり、
直からの留守電を聞き直したり
眠れない夜は
直のことばかり考えてた。
何度も電話をかけようと思った。
直の携帯番号を画面に出したまま、発信ボタンを押せない自分がいた。
メールも送ろうとしたが、勇気がなかった。
もし
番号が変えられてたら・・・
もしアドレスが変えられてたら・・・
そう思うと
怖くて 何もできなかった。
俺は 最後の望みを残しておきたかった。