白いジャージ ~先生と私~
もう自分で自分がコントロールできなくて・・
もうだめ・・
「先生・・・私・・・先生のことが・・・・・」
『好き』って口から出そうになった瞬間に・・・
先生は、私の唇に右手の人差し指を当てて・・・
「それ以上・・言うな。言うと、今のままでいられなくなる・・」
先生は、その右手で私の頬に伝う涙を拭ってくれた。
「今のように、お前と廊下でしゃべったり、お前を心配して家まで行こうかと悩んだり、お前とこうして夜景を見たり・・・俺は、今のこの幸せを大事にしたい・・」
せんせ・・??
「お前の気持ちは、卒業まで・・・マウスの中にしまっておくよ・」
え????
マウス??
中、見たの? 先生・・気付いてたんだ・・・
うわぁ・・・恥ずかしい。
急に真っ赤になる私のこと見て、先生はまた大笑いする。
「あはははは・・気付いてないとでも思った?俺、結構几帳面だから、これからも毎日マウスの中掃除するからな・・ふふふふ。キライになっても、消えないからな・・」
私は、先生の大きな体に思いっきり抱きついた。
さっきまでとは違う先生。
なんだか、すごく近くに感じる。
ただただ嬉しくて・・生徒だってこと忘れて抱きついた。
「先生のバカ~~!!キライになんか・・ならないもん!」