白いジャージ ~先生と私~
部活の休憩に教官室でコーヒーを飲む俺の元に

クラスの生徒がやってきた。



苦手なタイプの女子生徒だが、

進路の悩みと言うから聞かないわけには行かない。


「休みなのに、わざわざ来たのか?」


「先生の顔が見たくて。」



どうしたもんかな・・・



潤んだ目で俺を見つめる目は明らかに進路相談に来た目じゃねぇな・・・


去年も今年も俺にバレンタインのチョコくれたっけ。


「先生の事、好きなんです。」


うわぁ・・・直球だなぁ。




「気持ちは嬉しいけど、お前らは俺の生徒だからなぁ」


断るのが苦手な俺は

できるだけ視線を合わせないようにする。


「矢沢さんだけ特別?」


え??



やべぇ・・・・・・・・・・・・・


冷静に・・・


「矢沢がどうした?みんな大事な俺の生徒だけど。」


「先生、出席取る時、矢沢さんにだけ、なんか違う。遠足の時も、わざと矢沢さんの近くに座ったし」



見てるやつは見てるんだな・・・


こんな時期に

バレたら 大変だ。


「気のせいだろ??俺、彼女いるし誤解だって。」



納得行かない顔してたけど、


俺がコーヒーを入れると、


その生徒は違う話を始めた。


部活に行くから・・・と一緒に部屋を出た。
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