白いジャージ ~先生と私~

もうすぐ・・・私の恐れていた夏休み。



約束なしで毎日先生に会える日々は、あと1週間で終わり。




あれから、なぜか親しげに話しかけてくる荒木さん。


先生の家に遊びに行ったんだぁ・・・


なんて、平気な顔で教えてくれる。



いらないよ・・そんな報告。



あれから、先生は出席を取る時、私を見なくなった。

廊下ですれ違う瞬間も、手を握ってはくれない。


もちろん・・・あの音楽室でこっそり会うこともない。






目の前にいる担任の先生と



夜に


電話をくれる先生が




同一人物に



思えないときがある。






この人が



彼氏・・・??




本当にこんなかっこいい先生が彼氏なんだよね・・?





チョークで黒板に夏休みの補習授業の予定を書く先生の背中は


大きくて

力強く

かっこいい。



そのチョークを持つ繊細な指も

少し右上がりな先生の文字も

机に置く左手の腕の筋肉も


大好きだけど



その指に

その手に

その腕に


抱きしめられたいと願う欲張りな私がいる。

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