白いジャージ ~先生と私~
勉強に行き詰まり、冷たいオレンジジュースで休憩。
思い出す。
去年の夏のあの日。
先生と大掃除をしたね。
先生からのオレンジジュースの差し入れ。
私は何かをすると・・先生を思い出す。
焼きそばを食べると先生を思い出す。
車に乗ると思い出す。
空に浮かぶ雲を見ると思い出す。
パジャマ姿のお父さんを見ると思い出す。
グレープフルーツ味のアメをなめると思い出す。
耳に手が触れると思い出す。
毎晩、月を見つめ
寂しくない・・と自分に言い聞かせる。
ピロピロピ~♪
夜中のメールは
愛しの先生からだった。
『窓開けてみ』
短いメールは相変わらず。
今夜の綺麗な月を見せてくれようとしてるのかな・・
窓を開けて月を見た。
その時、月明かりの中にたたずむ人・・・
先生がいた。
深夜12時ちょうど・・
私は、階段を転げるようにして下り、先生の元へ走った。
どうしたの??
卒業まで2人で会えないって・・・
言ってたのに・・・