白いジャージ ~先生と私~
お決まりのセリフ。
「鍵閉めちゃったぁ!!」
いたずらっ子のようなその目が好き。
手をつなぎ、微笑み合う。
ここに
来ることは
もうないんだね・・
ここで
いっぱい秘密の時間
過ごしたよね。
「ベートーベンは、俺らのこと全部見てるからなぁ。」
「ほんとだね・・いつも視線気になってたよね。」
先生は
黒板に向かって歩き出す。
落ちていたボールペンを拾い、
「名前彫ろうぜ!!」
と、笑う。
『直和人』
黒板の横に小さく彫った。